日本の会社に共通した”すごいところ”を聞かれれば、私は必ず「商品レベルの向上を断続的にやる」ところを挙げたくなります。
例えば家電。毎年毎年新しい商品が出てきて、昨年のモデルと何が違うの?と思ってしまいます。店員さんに商品説明を聞いたり、カタログを見たりすれば
「へぇ、確かにその改良はいいかも」
と確かに感じます。
ただ、メカに弱い私は、10年前のモデルでも十分使えちゃう気はします。わたしの実家の洗濯機は今でも2槽式洗濯機です。私の母はこのモデルが「便利、好きだ」と言い、使い続けています。決して何十年も使っているわけではなく、定期的に買い換えているようです。高齢者が単純な作りの携帯を好むのも、そういうことでしょう。世の中の人全員が全員、最新モデルを必要としていない人も事実です。
家電だけでなく、他の分野でも同じことが言えないでしょうか?
住宅や車だってそう、いろいろな会社が、性能や機能を競い続けています。下手したら、顧客満足のはるか上のレベルで、競い合っているような気もします。本当は、もう性能や機能的には十分なのに、企業はどんどん上を目指そうと努力されているのです。
消費者目線でみたら、どっちもどっち、つまり
1=1.1
なわけです。
・・・と、私のように思っている人も少なくないのではないでしょうか?
冒頭の写真は、私を感激させた、とあるお店でみつけた紙ナプキンです。ぐるなびや食べログを検索すれば、他に点数の高いところがあります。でも、味にそんなにうるさくない私にとってみれば、どちらのお店も十分に美味しいのです。星1個の差も対して気になりません。「まあ、今日はここでいいか」そう思って入ったお店で、出会ったミニサプライズでした。
そのお店や会社のメインの商品とは違う部分で、
ちょっとひと手間加えただけ。
わたしはそのお店が好きになりました。もしかしたら味は普通だったのかもしれませんが、料理も美味しく感じてしまいました。人は感情の生き物です。楽しくて嬉しいときにはいろいろなものがプラスに見えてしまう生き物なんです。
こういうのって大事ですよね。他にも和菓子屋さんで、商品を選んでいるときに入れたてのお茶をそっと差し出してくれたり、スーパーの入り口のところですれ違いざまに店員さんが買い物かごを取って渡してくれたり、赤ん坊が寝てることに気づいて小さな声で話してくれたり(←こんなCMありましたね)・・・。
ちょっとしたことで、人は感情をゆさぶられます。
だから、「0.1」が重要なんです。0.1を加えれば
1+0.1>>1
になるんです。
1を1.1にすることにこだわるのではなく、1に0.1を加えること
この戦法、あなたの会社で使えませんか?
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