【第17回】 事業計画書の作り方 事務上の補足

ここまでの手順で作成した事業計画書の財務諸表に、 ・「『実態BS』をつけてくれ」 ・「『債務償還年数』をつけてくれ」 と言われることがあります。 「実態BS」とは、回収できない売掛金、不良在庫などが簿価としてBSに計上されているかもしれないわけですが、こういった価値のない資産を減額して評価し直すのが、実態BSです。逆に、30年に購入した簿価2000万円の土地がの時価が1億円と…

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【第16回】 成果物(財務諸表)のチェック

15回までで、PL、BS、CF、タックスプラン、返済計画が一通り完成しました。 これらの財務諸表は、独立した帳票ではなくそれぞれつながっているものなので、数字の整合性がなければなりません。もち、これまでの作成手順で間違いが発生しているかどうかは、BSの整合性に現れます。 資産の合計と負債・純資産の合計が違っていれば、これまでの手順のどこかで間違いがあることを意味しています。間違いが発…

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【第15回】 キャッシュフロー計画の立て方

キャッシュフロー計画の立て方、すなわちCF計算書の作成方法を簡単に解説します。 本ブログでは、細部解説は省いておりますが、これまでの作業で、PL(損益計算書)、BS(貸借対照表)がほとんど出来上がっている状態になっているはずです。 CF計算書は、PLとBSができていれば、あとはセルをリンクさせれば完成させることができます。CF計算書の構造は、営業CF、投資CF、財務CFの3つにわける…

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【第14回】 支払金利、返済計画の立て方

事業計画書を作成する目的が、「金融機関に元本返済を待ってもらう」ことだとすると、おそらく直近を含め、過去2,3期、業績が思わしくない状況だと思われます。 この場合、「事業計画書の策定をメインバンクに求められた」ということが、事業計画書を策定するきっかけになっているものと思います。さらに、もしかしたら、金融機関から借り入れているお金を、契約通り返せない資金繰り状態ではないでしょうか? …

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【第13回】 未払金計画の立て方

未払金の計画として、単体で議論になることはまあないとは思いますが、貸借対照表上で大きく変動する可能性がある項目です。貸借対照表上で大きく数字が動くということは、CF(キャッシュフロー計算書)での重要な要素になります。 CFでの重要な要素であるということは、現預金の残高に大きく影響を及ぼすということですので、そうなると、適当に「基準年度の数字を横置きしました」では少し心配です。特に、計画期間…

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【第12回】 有形固定資産の計画の立て方

これもBS(貸借対照表)の一部の要素ですので、個別に計数計画として提示することはありません。 貸借対照表上の有形固定資産の部分には、建物、建物付属設備、構築物、機械装置、車両運搬具、工具器具備品、リース資産、土地といった項目が並んでいます。これらのうち土地以外は、毎期減価償却をした分だけ簿価を減らしていきます。 事業計画期間中に有形固定資産の調達を予定していなければ、数字は減少するだ…

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【第11回】 売掛金、棚卸資産、買掛金計画の立て方

第10回までの解説で、PL(損益計算書)の作成として、まだ支払金利や保証料などの解説を残していますが、BS(貸借対照表)の作成の解説に移ります。 売掛金と棚卸資産、買掛金の計数計画です。この科目だけを切り出して個別に計数計画として提示することはありませんが、私の場合は、BS(貸借対照表)を作成する場合、まずここから取り掛かります。 受取手形や売掛金の回収期間や、製品の必要在庫量などは…

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【第10回】 タックスプランの立て方

税金計画といえばよいのに、なぜかカタカナなのがタックスプランです。 文字だけで説明するのが難しい項目なのですが、作る表は特別に複雑というわけではありません。重要なのは、法人税の有り無しで、手元に残るお金は大きく違ってくるといったところをきちんと把握しましょう、ということです。 具体的には繰越欠損金の存在がポイントです。まず申告書を用意していただき、別表7を見てください。繰越欠損金、つ…

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